2017-01-01から1年間の記事一覧

【読書感想】ドリアン・グレイの肖像(The Picture of Dorian Gray)

書店でのバイトを始めてから二ヶ月が経った。勤務先まで電車で片道1時間弱かかるので、それを読書の時間に充てている。これまでは教養系の本を読むことが多く、文学作品に触れる機会が滅多になかった。古典的名著と呼ばれるものも少しは読んでおかないといけ…

まとめサイトの使い方から自由意志を考える。

最近ふとおもったことがある。例えば、私たちは大阪駅周辺の飲み屋を探す場合、「食べログ」や「ホットペッパー」を利用する。縦にずらずらと並べられる数々の飲み屋。駅周辺の飲み屋がことごとく網羅されている。 人気順(高評価順)に並べ替えれば、人気店…

【読書感想】日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか (講談社現代新書) 作者: 内山節 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2007/11/16 メディア: 新書 購入: 7人 クリック: 37回 この商品を含むブログ (55件) を見る 最近読んだ本のなかで一番おもしろかった。2017年の…

【読書感想】中勘助『銀の匙』

中勘助は東京帝国大学に在学中、夏目漱石の講義を何度か受けていた。あるとき、原稿の閲読を漱石に請うたところ、これが「珍しさと品格の具はりたる文章と夫(それ)から純粋な書き振」と絶賛される。そして、漱石がみずから東京朝日新聞社に連載を依頼した…

【読書感想】梅棹忠夫『知的生産の技術』

知的生産の技術 (岩波新書) 作者: 梅棹忠夫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1969/07/21 メディア: 新書 購入: 34人 クリック: 460回 この商品を含むブログ (297件) を見る 書かれたのが1968年ということもあって、「元祖ライフハック」として有名な本だ…

「民主主義」「平等」の欺瞞。

ようやく卒論がひと段落したので、これまで怠っていた読書に少しずつ時間を割き始めた。すぐに読めるような軽い本を、ということで選んだのがこれ。 反・民主主義論 (新潮新書) 作者: 佐伯啓思 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/10/14 メディア: 新書 …